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AIで書いた記事をAIで校正してみた!本当にライターの仕事は無くなる?

近年、AI技術の発展によって「私たちの仕事が奪われる」という話を耳にすることが増えました。自然な文章を書くAI文章作成ツールや、誤字・脱字などを修正してくれるAI校正ツールが増えてきており、誰でも簡単に文章が作れるようになっています。

そんな中「AIツールでどんな文章が書けるんだろう…」「ライターの仕事がAIに取られたらどうしよう…」と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、自動文章生成によって作成された記事をAI校正ツールで校正し、実用性や精度を検証していきます。

AI文章作成ツールで文章を作ってみた

急速に発展を遂げているAI文章作成ツールですが、どこまで実用的に使えるのでしょうか?まずは、AI文章作成ツールを使ってメールやブログ記事を作成し、クオリティーを検証していきます。

文章執筆AI「ELYZA Pencil」でメールを作成

ELYZA Pencil」はキーワードを入力すると、約6秒でニュース記事やメール、職務経歴書を自動作成してくれるAIツールです。2022年3月に一般公開されてから11日間で11万人が利用しており、ネットでは「適当にキーワードを入力するだけでおもしろい文章が作れる」と話題になっています。

今回は「ライター・お仕事のご依頼・ありがとうございます・納期・お支払い条件」というキーワードでメールを作ってみました。

できたメールがこちら。

””お仕事のご依頼ありがとうございます

●田様
お世話になります。
わたくし、ELYZAの宮地と申します。
この度は「ライター」のお仕事のご依頼をいただき、
誠にありがとうございます。
納期の日程に関しまして、
ご指定いただいた通り02月07日(水)15時10分に
納品いたします。

なお、お支払い条件として
文字数に応じた原稿料のお支払いをお願い申し上げます。

ご不明な点やご質問がございましたら、
わたくし宮地までお気軽にお問い合わせください。
何卒宜しくお願い申し上げます。”

本当は「わたくし、ライターの〇〇と申します」という文章にしたかったのですが、仕事内容が「ライター」になってしまいました。

キーワードを入力するだけなので、完全にイメージ通りにするのは難しいようです。文章作成をまるっとお任せするのではなく、ある程度構想を練ってもらって、修正を加えるというスタンスで使うのがおすすめです。

「ChatGPT」でブログ記事を作成

続いては、人と会話をしているような自然な文章が作れると話題の「ChatGPT」。無料で使える手軽さが人気で、公開2か月で世界の利用者が1憶人を突破しました。

海外ではChatGPTで作られた児童書が販売された事例もあり、今後ライターの仕事が奪われるのではないか?といわれています。そんなAI文章作成ツールを使ってブログ記事を作ってみました。

サイト名の「トラベルワーカー」にちなんで、「旅行」「Webライター」というキーワードでブログを作ってくださいとお願いしてみました。1~2分ほど待ってできあがったブログ記事がこちら。

タイトル:旅行ブログの始め方|Webライターが知っておきたいポイント

旅行好きであり、文章を書くことが得意なWebライターにとって、旅行ブログを始めるのは理想的な選択肢です。旅行ブログは、自分自身が旅行した場所についての情報を共有することができるだけでなく、読者と交流し、世界中の人々と繋がることもできます。

しかし、旅行ブログを始めるにあたり、Webライターが知っておくべきポイントがいくつかあります。以下では、Webライターが旅行ブログを始める際に役立つ情報を紹介します。

独自の視点を持つ

旅行ブログは、旅行先の情報を提供するだけでなく、自分自身の視点や体験を共有することが重要です。他の旅行ブログと差別化するためには、自分独自の視点を持つことが必要です。例えば、現地の食文化についての詳細なレポートや、現地の文化や風習についての興味深いエピソードを紹介することができます。

視覚的な情報を提供する

旅行ブログは、読者に直感的に理解できる視覚的な情報を提供することが重要です。自分が旅行した場所の美しい写真を掲載したり、現地で撮影した動画を紹介したりすることで、読者が自分自身で旅行をしているかのような臨場感を味わうことができます。

SEO対策を考慮する

旅行ブログを始める場合、SEO対策を考慮することが重要です。例えば、旅行先の名所や観光スポットの名前を記事内に盛り込むことで、検索エンジンでの上位表示を狙うことができます。また、記事内で旅行先の情報を提供する際に、読者の検索意図に合わせたキーワードを含めることも大切です。

SNSを活用する

旅行ブログは、SNSを活用することで、より多くの読者に情報を発信することができます。自分が旅行した場所の写真や動画をInstagramやFacebookなどのSNSに投稿し、リンクを旅行ブログの記事に貼り付けることで、SNSからのアクセスやシェアを促すことができます。また、SNS上での交流も旅行ブログの醍醐味の一つです。

読者とのコミュニケーションを大切にする

旅行ブログは、読者とのコミュニケーションが非常に重要です。読者からのコメントや質問にはできるだけ早く返信し、読者からのフィードバックを常に意識することが大切です。また、自分自身が旅行先で感じたことを共有し、読者との共感や交流を深めることも重要です。

以上が、Webライターが旅行ブログを始める際に役立つ情報です。旅行ブログを始めることで、自分自身の旅行経験を共有するだけでなく、多くの読者と交流し、世界中の人々と繋がることができます。是非、旅行ブログを始めてみてはいかがでしょうか。”

短時間で作ったとは思えないほどまとまった文章が完成しました。しかし、冗長な文末表現とされている「~することができます」が文中に6回も登場。また、同じ文末表現が3連続以上使われていて、少し読みにくい印象を受けます。

さらに、1,053文字という短い記事の中に「自分自身が旅行した場所についての情報を共有できるだけでなく~」といった文章が2つもあり、しつこい感じがします。

そういった面では少し不自然で、修正なしでそのままブログにアップするのは難しそう。AI文章作成ツールは、構成案を作るときや書き出しに悩んで手が動かないときのヒントとして使うといいでしょう。

AI校正ツール「Shodo(ショドー)」で文章を修正

文章を書く際に、細心の注意を払っても誤字脱字や表記の揺れが発生してしまうことはよくあること。納品や投稿後にミスを発見すると修正に時間がかかるばかりか、読者にも不快感を与えることになってしまいます。

最近では文章校正ツール・アプリが登場し、校正作業の効率化に役立っています。これらのツールを利用することにより、文章のミスを自動で検出してくれるため、時間と労力を節約しながら校正作業をスムーズに進められるのです。

今回は、タイプミスや同音異義語、日本語の間違いなどをチェックしてくれるAI校正ツール「Shodo(ショドー)」を使って、先ほど作ったメールやブログ記事を使って校正してみました。

まずは受注後のメールの文章から。

「02月07日(水)15時10分」の半角括弧に赤線が引かれ間違いを指摘されました。Webライターの案件では英数字を半角、記号は全角で使うよう指示されることがほとんど。そういった文章作成の基本ルールを自動で検出してくれます。

続いてはChatGPTで作ったブログ記事を校正してみます。

気になっていた「することができる」の箇所に赤線が引かれていて、「できる」に変えるよう指示がありました。冗長表現は6つありましたが、指摘されたのはなぜか3つだけ。同じ言い回しでもすべてが検出されるわけではないようです。

また、「Webライターが知っておくべきポイントがいくつかあります」のように、助詞が連続している部分にもチェックがつきました。この箇所に関しては「連続しています」と指摘するだけで、言い換え候補の提案は無し。

結局は自分で書き直す必要があり完全にAIにお任せできるわけではありませんが、ケアレスミスをある程度減らすことができます。

さらにAI文章校正ツールは明らかなミスだけではなく、冗長表現や間違えやすい言い回しなども指摘してくれるため、文章力や語彙力の向上にもつながるでしょう。

これまで無意識に使っていた誤用表現や自分の文章のクセなどに気づくきっかけにもなるので、スキルアップのためにも利用するメリットは大きいといえます。

AIツールでライターの仕事はなくなる?

AI文章作成ツールは短いニュース記事やレポートといった、決まったパターンに基づいた単純な記事の作成には向いていますが、クリエイティブな文章や読者に寄り添った記事を書くのは苦手といえるでしょう。商品レビューや実体験を伴った説得力のある文章はライターにしか作れません

また、うまく指示を出さないと思い通りの文章が作れなかったり、誤った情報が記載されたりといったデメリットも。そのため、今後もライターが必要とされる分野は存在すると考えられます。

さらに、AI校正ツールについても現在ではある程度の誤りを指摘できるようになっていますが、まだまだ人間に比べて精度は低いとされています。AI校正ツールは、あくまで校正の補助的な役割という位置づけで導入するといいでしょう。

しかし、更なる技術の進歩によってAI文章作成ツールや校正ツールの進化、精度の向上が期待されます。そのため、今後はライターが執筆する記事とAIによって作成された記事の差が縮まり、読者が区別できなくなる可能性もあります。

AIが進化する中でライターとして生き残るためには「このライターさんの記事を読みたい」と思ってもらえるような文章を作ることが大切なのかもしれません。人の感情を動かす文章力や専門的な知識を身につけて、替えのきかないライターになれるよう頑張っていきましょう。

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投稿者プロフィール

adacharu
adacharu
栄養士や食品会社勤務を経て、Webライターに。好きなものは旅行・食べること・Netflix ・ドラム。おいしいものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得。好奇心旺盛で、突然仕事を辞めてバッグパッカーになったことも。自由に生きていくことを夢見て、日々奮闘中です。

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