デスクというとイスに座って、または床に座って使用するものがほとんどです。しかし、近年では座るのではなく立ったまま仕事をすることによって、作業効率アップ効果が得られると言われています。そこで、立ったまま使用するスタンディングデスクの人気が高まりました。
とはいえ、まだまだスタンディングデスクは一般的に普及しているとは言えません。選択肢もそれほど多くはなく、価格も高価なため、気になってはいるものの試せていないという方も多いでしょう。
そこで、ここでは家にあるものを活用してスタンディングデスクをつくるためのアイデアをいくつかピックアップしてご紹介します。
スタンディングデスクに必要な要素
家にあるものを使ってスタンディングデスク環境を構築するためには、まず必要な要素を整理する必要があります。スタンディングデスクとはどういったものなのか、そして快適に作業するために必要な要素などについて詳しくご紹介します。
スタンディングデスクの高さは?
スタンディングデスクを構成する要素の中で、もっとも重要なのが高さです。まずは立って作業する上で適切な高さを把握しましょう。
スタンディングデスクの適切な高さは身長によって異なりますが、ひとつの目安となるのが100cmです。これは身長170cmの方が快適に作業できる高さとされています。これを基準にして自分の身長が170cm以上であれば少し高め、それ以下なのであれば低めにすることでより快適に作業できるでしょう。とはいえ、人によって快適な高さは異なるため、さまざまな高さで実際に作業してみて自分にとってベストな高さを探ってみることが大切です。
市販されているスタンディングデスクの中には身長に合わせて高さを調整できるものも少なくありません。しかし、家にあるもので再現する場合自在に高さ調整が行える機構を作るのは難しいため、自分のとってベストな高さを把握した上で代用できるものを探してみましょう。
足を入れるスペースは必要?
イスに座って使う一般的なデスクの場合、天板の下に足を入れるスペースが必須です。それに対してスタンディングデスクの場合、立ったまま使用することになるため、足を入れるスペースはほとんど必要ありません。そのため、十分な高さがあれば代用することができます。また、下のスペースをまるごと引き出しなどの収納スペースとして活用できるというメリットもあります。
十分な天板の広ささえ確保することができれば省スペースで設置できるという点もスタンディングデスクの魅力のひとつです。
家にあるものでスタンディングデスク環境を実現するアイデア
それでは具体的に、家にあるものを使ってスタンディングデスク環境を実現するためのアイデアをご紹介します。
スタンディングデスクを試してみたいものの、いきなり購入するのは不安だという方は試してみてください。
通常のデスクを活用するアイデア
すでに使用している普通のデスクがあるという方は、これを活用してスタンディングデスク化してみましょう。要は高さをある程度稼げばスタンディングデスク化できるため、ある程度の大きさの箱、衣装ケースなどをデスクの上に置き、その上で作業をするのです。ラップトップPC程度の重量であれば段ボールなどでも十分に天板の代用になります。
また、PCラックの多くはある程度高さを調整できるようになっています。モデルによっては100cm前後まで調整できるケースもあり、そのままスタンディングデスクとして使用できるものもあります。上部にプリンタなどを置くための天板が備えられているものであれば、そこにPCやキーボードなどを置くだけで簡易的なスタンディングデスクになります。
現在使用しているデスクをそのままスタンディングデスクにすれば、部屋のレイアウトを大きく変更する必要がなく、また、PCやモニターなどの電源を確保しやすいというメリットもあります。もっとも手軽な方法のひとつなので、新たにスタンディングデスクを買わないのであれば最初に検討すべき方法です。
専用のスタンディングデスクではなくても、ちょっとした工夫で立ったまま作業できるようになるケースも少なくないため、一度確認してみましょう。
家具をスタンディングデスク化するアイデア
家にある家具の中には、そのままスタンディングデスクとして使用できるものも少なくありません。スタンディングデスクの場合、前述の通り天板の下に足を入れるスペースが必要ないため、タンスなどであっても高さがちょうど良ければスタンディングデスクとして使用できます。
衣装ケースなども積み重ねることで高さを調整できるのでスタンディングデスクの代用になるケースがあります。
さらに、案外見落としがちなのが家電です。小型の冷蔵庫や洗濯機などは高さ100cm前後のものが多いため、スタンディングデスクの代わりにするのにぴったりです。とはいえ、日常的に使う家電品を常時作業スペースとして使うと何かと不便ですが、スタンディングデスクでの作業感を知るにはぴったりです。
家にあるものを使ってスタンディングデスクをDIY
家にあるものを使って、DIYでスタンディングデスクを作ってしまうのも1つの方法です。いきなりDIYでデスクを作るのはハードルが高く感じられるかもしれませんが、要は高さ100cm前後の場所に作業スペースを作るだけです。
例えば、自在に棚の高さを変えることができるスチールラックなども、棚の上に作業しやすいように板などを置くことでスタンディングデスクとして使用できます。スチールラックは高さを調整できるのみでなく、モニターアームなども設置しやすいため、作用環境を構築しやすいというメリットがあります。ホームセンターなどに行けばスチールラックの柱や棚などを単体でも購入できるため、必要なパーツを揃えて自分にぴったりなスタンディングデスクを簡単に作り上げることができるでしょう。
その他にもカラーボックスなどもさまざまな高さのものがあるため、ちょうど良いサイズの天板を取り付けることで立派なスタンディングデスクになります。
DIYは難しいと決め付けるのではなく、家の中で使えそうなものを探してみるとちょっとした工夫で自分だけのオリジナルスタンディングデスクを作ることができるかもしれません。
家にあるものを工夫してスタンディングデスクに
スタンディングデスクを使用することで作業効率を高める効果が期待できます。とはいえ、スタンディンデスクを新たに購入するとなれば、コストもかかりますし設置場所も確保する必要があります。また、そもそもスタンディングデスクが自分に合っているのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。そのため、いきなりスタンディングデスクを購入するという決断は難しいものです。
そこで、ここでは家にあるものを使ってスタンディングデスク環境を構築するためのアイデアをいくつかご紹介しました。スタンディングデスクを試してみたいという方はいずれかの方法に一度チャレンジしてみてください。