クオリティの高いデザインを誰でも簡単に作ることができるグラフィックデザインツール「Canva(キャンバ)」。SNSの投稿やお店の広告、ブログのアイキャッチ、YouTubeのサムネイルなどさまざまなデザインを作成できます。
またCanvaでは、「Canvaクリエイター」としてオリジナルデザインのテンプレートを販売し、副業として利用することも可能です。この記事では、Canvaクリエイターの概要やアンバサダーとの違い、Canvaクリエイターになる方法などについて詳しく解説します。
Canvaクリエイターとは?
Canvaクリエイターとは、作成したテンプレートを8,500万人以上のユーザーに共有することで、収入を得ることができるプログラムのことです。2020年にβ版としてスタートし25カ国で展開しているこのプログラムには、2022年11月時点で4,700名以上が在籍。日本でも2022年6月から募集が始まり、審査を通過した66名が在籍しています。
6月以降、2022年11月現在ですでに3,000種類のテンプレートが公開され、Canvaクリエイターが作成したテンプレートのダウンロード数は300万回に到達。日本のCanvaクリエイターによって作られたテンプレートは、世界149カ国のCanvaユーザーから利用されています。
参考:PRTIMES
アンバサダーとの違いは?
Canvaを利用している中で、「Canvaアンバサダー」というワードを目にしたことがある人も多いはず。CanvaクリエイターとCanvaアンバサダーは何が違うのでしょうか?
Canvaアンバサダーとは、Canvaクリエイターとして優秀な成果を出してレベルアップしたデザインの専門家。Canvaアンバサダーとして、Canvaクリエイターの道のりを支援してくれます。
Canvaクリエイターの魅力は?
好きな場所で仕事ができる
Canvaクリエイターは勤務時間やノルマが決められていないため、いつでもどこでも作業ができます。時間や場所に縛られないので、家事や育児をしながら収入を得たいと思っている方におすすめ。
副業を探しているグラフィックデザイナーやイラストレーター、アートディレクターなどにもぴったりです。趣味でイラストやデザインを描いている方も、収入につながる可能性があります。
好きなデザインを作れる
Canvaのモットーは、「世界で最も多様なコンテンツライブラリーを構築すること」。そのため、Canvaクリエイターは、生まれ育った国の文化や言語を取り入れて表現することが求められます。
普段本業でグラフィックデザイナーやイラストレーター、アートディレクターをしている方は、クライアントのニーズに添ってデザインを作るため、自分の好きなように制作はできません。
Canvaクリエイターは、何にも縛られず好きなデザインを好きなだけ作れるので、自分らしさや個性を思う存分表現できます。
寝ている間にも収入が得られる
Canvaクリエイターは、作成したテンプレートをユーザーがダウンロードすることで報酬が発生します。Canvaは世界中のユーザーが24時間365日利用できるので、眠っている間や作業をしていない間に収入が発生することも。
一度作成したデザインはダウンロードされるたびに収入が入るので、ヒットするデザインが作れれば高収入も期待できます。
仕事依頼がくる
Canvaクリエイターとしてデザインを作成すると、世界中のCanvaユーザーに知ってもらえます。さらに、クリエイタープロフィールページがポートフォリオになり、クライアントから仕事依頼が来ることもあるようです。
クライアントは公開しているデザインを見て依頼しているので、仕事をはじめてからもイメージの相違が少なく、スムーズに作業が進められるでしょう。
コミュニティに参加できる
Canvaクリエイターになるとクリエイターコミュニティに参加できるようになり、Canvaで活躍する仲間と情報交換ができます。コミュニティマネージャーからのサポートやソーシャルイベント、教育ワークショップ、クリエイティブトークなどの機会があり、デザインスキルの向上を望めます。
さらに、一定期間内に目標のテンプレート数を達成するデザインチャレンジなどがあり、さまざまなバックグラウンドを持つクリエイター仲間と、切磋琢磨しながらデザインの制作に取り組めるのも魅力です。
Canvaクリエーターになるには
Canvaクリエーターは次の3種類があります。
・テンプレートクリエイター…おもにグラフィックデザイナー
・素材クリエイター…フォトグラファーやイラストレーター、タイポグラファー、ビデオグラファー、オーディオプロデューサーなど
・専門分野クリエイター…特定のニッチな分野に精通しているクリエイター
素材クリエイターの登録は現在中止しています。ここからは、誰でもチャレンジしやすいテンプレートクリエイターになる方法をご紹介します。
ポートフォリオを提出
応募フォームから、デザイン作品のURLと国籍を入力してポートフォリオを提出します。
提出するポートフォリオは、Canvaを使ってデザインした作品とCanva以外のツールでデザインした作品の両方を含み、10点以上作るのが条件。
Canvaのテンプレートを使うのではなく、ゼロからデザインしたものを提出しましょう。バナーや印刷物、Webサイトといったいろいろなテイストの作品を作るのがおすすめです。
面談
ポートフォリオの審査を通過したら、Canvaクリエイターコミュニティーの運営者と面談があります。審査に受かる倍率は高いと言われていますが、職歴や資格は関係なく誰でも応募できます。
Canvaクリエイターって稼げるの?
Canvaクリエイターの概要やなる方法について理解したところで気になるのが、稼げるのがどうかですよね。ここでは、Canvaクリエイターの報酬形態についてみていきましょう。
まず、Canvaのサブスクリプション収入に応じてクリエイター向けの報酬を確保します。クリエイターには、その月のテンプレートのダウンロード回数によって報酬が支払われる仕組みです。なおコンテンツの種類によって制作にかかる手間や時間が異なるため、素材の使用量はコンテンツのタイプに応じて差があります。
・1ウェイト:画像とグラフィック
・3ウェイト:音声トラックと動画
1ダウンロードの単価が決まっているわけではないので、月々の収入には変動があります。そのため、毎月いくら稼げると明記はできませんが、アメリカのCanvaクリエイターは、日本円にして月50万以上稼いでいる方もいるようです。
Canvaクリエイターとして収入を得るためには、フォロー機能を活用することが重要。フォロワーが多いと自分のテンプレートが上位表示されるので、ダウンロードしてもらいやすくなります。SNSでアピールしたり、自分のWebサイトと連動したりして、フォロワー数を伸ばすように工夫してみましょう。
Canvaクリエイターの声
Twitterで、実際にCanvaクリエイターとして活躍している方の声を集めてみました。
「すぐに売れるものや時間が経ってから売れるものがあって、それが楽しい」「自分のテンプレを使ってくれるとうれしい」「マイペースにできるCanvaクリエイターが私には合っている」といった声が寄せられていました。
クリエイターになるための審査に2度落ちて3度目で通った方もいるようです。何度もチャレンジできるのはうれしいですね。
Canvaクリエイターになれば、いつでもどこでも、好きなデザインを作成して収入を得られます。クリエイター仲間との情報交換やワークショップなどもできるので、働きながらデザイン技術も向上して一石二鳥。
グラフィックデザイナーやイラストレーターで副業を探している方や自宅で仕事をしたい方などは、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?