テレワークや在宅勤務が普及し、家での作業のほうが集中できる…と感じるようになった方も多いのではないでしょうか。とはいえフルでテレワークにすることは難しく、企業によっては週5出社のままの場合や出社形式に戻ったケースもあるでしょう。
当メディア「トラベルワーク」の運営会社、株式会社アステルでは「最低週1出社」の形をとっています。つまりほとんどがテレワークなのですが、そんな中でも出社で生じる課題は少なくありません。とくに「家では集中できたのに、会社では全然仕事が進まない!」という意見は放っておけない問題です。まさかの出社が業務効率の低下を招いていたようです。
そんな問題を解決すべく、弊社では「集中タイム」を導入することにしました。今回は実際に業務中に集中タイムを導入した様子や感想をご紹介します。
集中タイムとは
企業によっては「がんばるタイム」などとも呼ばれている、集中タイム。定義はさまざまですが、弊社では「集中したいとき」のほかにも「MTG中」にその旨を明示してもらうことにしました。
出社するときに問題になりやすいのが、「話しかけやすすぎる」という点です。コミュニケーションをとりやすいのは良いことですが、その分会話へのハードルが低くなりすぎて相手の都合に関係なく業務を遮断しやすくなってしまうでしょう。加えて、常にチャットを確認しなければならない気がして落ち着かなかったり、周囲の会話が気になったりすることもあるはずです。
そんなときに使うのが、「集中タイム」です。これを導入することで、「出社中でも個々の好きなときに集中できるようにしよう」「互いに気持ちよくコミュニケーションをとろう」という取り組みです。
加えてオンライン会議が主流になった昨今、とくに狭いオフィスではそこらじゅうでMTGが開かれていて声と声がぶつかったり、話声がうるさくて先方に迷惑をかけそうになったり…ということも多いはず。
もちろんカレンダーなどで社員のMTGのタイミングは把握できますが、ついつい忘れて話しかけてしまうことはないでしょうか。これを防ぐために、「あ!いまダメタイムだ」と知らしめるための取り組みをしようと考えました。
弊社の集中タイムの導入方法
●いつ使うか?
MTG中or集中したいとき
●どう使うか?
・付箋などにメモ書きをし、パーテーションに貼る
・イヤホンなどを装着して周囲をシャットダウン(お好みで)
※弊社の場合オフィスが狭いため、個室にこもることや席を変えることは現実ではありません
●付箋に何を書くか?
・「集中しています」or「MTG中です」
・該当する時間
・緊急の連絡があるときはどうするか
●決まり
表記されている時間帯は原則話しかけない
集中タイムを使う時間
弊社では全体で「〇時~」「△時間」などと決めるのではなく、各々の采配に任せることにしました。集中したい時間帯や作業にかかる時間は人によって異なるので、柔軟性をもたせたほうがいいと考えたためです。ただ、全くその人と会話ができなくなると困る可能性があるため、「だいたい2時間ぐらいまで」と決めておきました。
「MTG中」を貼ってみた
実際に後輩がMTG前にこちらの付箋をペタッとパーテーションに貼ってくれました。うっかり時間は書いてありませんが、こちらとしては「あ、いまは話しかけられないし、うるさくしてはダメだな」と明確にわかるので、相手に迷惑をかける心配もなくて良い感じでした。
そのあと、私が「MTG中」と書いてパーテーションに貼ったところ、後輩から死にそうな文字で「そうだんしたいです」と書かれていました。加えて、私が描いた猫に身体を追記してくれていました。これはおそらく、私のMTG中に後輩が「話しかけたい!」と思ったときに命からがら残してくれたメモだと思います。
これを見れば、集中が終わったあとすぐに後輩に「どうした!」とフォローをすることができます。
「集中しています」を貼ってみた
実際に納品に集中したい!というときに貼ってみたところ、かなり集中することができました。時間を決めて集中タイムを明言することで自分へのプレッシャーにもなりますし、一度集中したら何にも邪魔されないことがとても良かったです。まさに在宅で集中している時のような感覚でした。
さらに集中タイムでメイン業務を終えたことで、その後の時間で心の余裕をもつことができました。ほかの社員の質問にも余裕で答えられたり、丁寧にチャットを確認できたりしたことが個人的には◎でした。
集中タイムは浸透したか?
実際に集中タイムを導入してみて、浸透したかというと正直微妙でした。おそらくこれを使わなくても集中できる・集中することは家でやる社員が多いからだと思います。
ただ、個人的には雑多な中で集中するのが難しい・超集中しているときに話しかけられると脳が混乱するため、今回の取り組みはすごく合っていたと思います。試してみる価値はあるのではないでしょうか?
弊社では、「みんながハッピーになる働き方」を模索中です!