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奥多摩のコワーキング「OKUTAMA+」の教室で野鳥とワーケーションしてみた

OKUTAMA+の内装

続く雨と低気圧にやられて、最近はすっかり元気が無くなりつつあります。皆様いかがお過ごしですか?しんどいですよね。

例によって老朽化著しい自宅で出来ることは限られていて、その上積読中の書籍や漫画の誘惑に負けることもしばしば。そんなマイナスを振り切るため、今回は思い切って奥多摩まで足を運びました。奥多摩は都内で大自然を感じられる絶好のスポットで、都心からは1~2時間程度で到着。

今回目指すのは、西多摩郡奥多摩町のJR川井駅。1日あたりの平均乗車人数は数百名以下の無人駅です。

奥多摩

小雨が降る中、降りる乗客は私しかいませんでした。まさに秘境!
大自然と言えば何時間もかけて田舎のほうに行かなければならないイメージもありますが、奥多摩は都内からアクセスが良いうえに全身で自然を感じられる特別なエリアです。

廃校を利用したワーケーションスペース「OKUTAMA+」を目指す

「なぜ奥多摩にわざわざ行くの?」と聞かれると「いや、廃墟とか自然とか好きで…」と怪しい返答しかできない私ですが、今回は2014年度をもって廃校となった古里中学校の跡地を利用したコワーキングスペース「OKUTAMA+」を目指す、という明確な理由があります。

奥多摩の道

駅から施設までの道のりも奥多摩の豊かな自然を存分に満喫できる抜群のロケーションです。道中には自動販売機すら無く、ただただ道路と森が広がるばかり。ちょっとした冒険気分も味わえます。

降車して独り淡々と歩くこと15分、ようやく目的地が見えてきました。

奥多摩の道

(ここから更に歩きます)

OKUTAMA+の学校スタイル

(入口は完全に昔懐かしの学校スタイル)

OKUTAMA+の外装

写真の通り、見た目は完全に学校そのままです。「本当に入っていいのかな…。」と一抹の不安を覚えましたが、2階の照明を見てホッと胸を撫で下ろしました。

OKUTAMA+

それでは、さっそく入場してみましょう!

OKUTAMA+の施設データ

OKUTAMA+の内装

住所:東京都西多摩郡奥多摩町川井594 旧古里中学校内
アクセス:JR「川井駅」徒歩15分、JR「古里駅」徒歩20分(品川駅から最寄駅まで約2時間程度)
営業時間:24時間(宿泊プランの場合)
定休日 :要問い合わせ
作業スペース:多数(教室・開発ルーム・ドミトリー・個室etc)
電源有無:あり
Wi-Fi有無:全席Wi-Fi利用可
喫煙:所定スペースのみ可

学校が丸ごとワーケーションスペース!OKUTAMA+の敷地を案内してもらった

OKUTAMA+の椅子

到着してしばらくは2階の作業スペースに滞在しました。リラックスできる雰囲気のオープンスペースにはソファや漫画、ゲーム機なども備わっているため、オン・オフ問わず自由な時間を過ごすことができます。

OKUTAMA+のPCとデスク

程なくして施設の管理・運営を手掛ける久保田さん案内のもと、施設内を隅々まで案内してもらうことに。実は旧古里中学校の卒業生とのことで、副業としてOKUTAMA+の運営に携わっているそうです。感慨深い表情で当時のアルバムを紹介していただきました。久保田さん、ありがとうございました!

学校の雰囲気そのままに、大胆なアップデートが仕掛けられた施設

OKUTAMA+の廊下

OKUTAMA+では学校に「泊まれる・借りられる・学べる・働ける」をコンセプトとして、創造活動を支えるコミュニティスペースを目指しているそうです。たしかに、廊下の床材や照明は綺麗にリノベーションされつつ、「職員室」の立て札などは当時を感じさせる雰囲気です。ワクワク感のある仕掛けに思わずニヤリ。

OKUTAMA+のデスク

職員室の机を活用した会議ブースや、

OKUTAMA+の宿泊ベッド

教室の一角を利用した宿泊スペースなどが目白押しです。

OKUTAMA+のブース

更衣室はホワイトボードとディスプレイ付きのワークスペースへ大変身。

OKUTAMA+のブース

ドミトリーには就寝スペースと作業スペースが設けられ、ここだけで1日過ごせてしまいそうな雰囲気でした。とにかく1日作業に没頭したい!缶詰になりたい!という方にもオススメです。

OKUTAMA+のブース

つい「懐かしい!」と口にしてしまいそうな家庭科室では簡単な調理も可能。同僚やプロジェクトメンバーとの合宿にもうってつけの環境が揃っています。

OKUTAMA+の調理場

多目的室は大胆に遊技場へと改修されており、ダーツ・ビリヤード・卓球が楽しめます。このタイミング辺りから、日帰りを後悔し始めました…ここで暮らしたい気分に…。

OKUTAMA+のビリヤード

踊り場のスペースには今後サウナが設置される予定とコッソリ教えてもらい、再訪を確信しました。学校でサウナが満喫できるなんて、ちょっと背徳感すらある雰囲気です。

OKUTAMA+のプール

色々スペースはあるけど、あえて空き教室で「居残り」気分になってみた

施設全体を案内いただいた後に生まれた悩みは「どこで作業しよう?」という贅沢なものでした。そんな中、今回はあえて空き教室を作業スペースに転用した3階フロアで仕事をスタートしてみました。

OKUTAMA+の教室

野鳥がのびのびと室内を飛んでいて一悶着ありましたが、気を取り直して仕事スタートです(この後久保田さんがそっと外に出してくれました)。

OKUTAMA+の教室

自販機でコーヒーを調達し、いつも通りのパソコンとマウスを広げた後は黙々とメール返信や記事の制作などを進めました。心なしか、黒板と教壇が発する緊張感でしっかり集中できたような気もします。何より、学校机と椅子はやっぱり良いものです。昔は嫌々座っていた場所でしたが、今改めて利用するとシンプルで実用的なデザインが新鮮です。家に1セット欲しいな…としばらく中古品を漁る無意味な時間を過ごしてしまうほどには魅力的でした。

普段はハードな電子音楽を大音量で聴きながら仕事と格闘する筆者ですが、この日ばかりは周囲の自然が織り成す環境音をBGMにゆったりした気分で作業と向き合うことができました。自分にはこれが足りてなかったんだな…。としみじみ思いました。

エモすぎたOKUTAMA+

「30分に一度しか来ない」青梅線のことを考慮して、夕方には施設を後にしました。居残りの後の下校のような気分を久々に体験して、なんとも言えない感動が胸を突きます。帰るまでがOKUTAMA+、ですよね。

それでも帰路には少々後ろ髪を引かれるような思いもありました。中学校の敷地全体をフル活用したバリエーション豊かな施設を存分に楽しむには、1泊プランがおすすめです。気の合う友人との小旅行に利用しても、企業のワーケーションに活用しても良いでしょう。オンもオフも気を張らず、ラフに楽しめる印象の場所でした。

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投稿者プロフィール

松島広人(NordOst)
松島広人(NordOst)
フリーライター。実験音楽バンド「AIZ」メンバー。1994年生まれの半デジタルネイティブ。文化芸術とインターネットに人生の大半を費やす。
人材企業・編集プロダクションでのディレクター経験を活かし、業種・業界を問わず多数のジャンルを手がける。仕事は自宅でコツコツより外で息抜きも兼ねて進めたい派。

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