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サッカー経験をビジネスへ還元!株式会社pay forward代表が開拓するアスリートの新たな選択肢|三宅亮輔氏インタビュー

三宅さんと仲間たち

「旅をしながら働く」「場所に縛られず働く」「旅するように働く」などさまざまな形があるトラベルワーク。当メディアでは、そのようにさまざまな形で仕事に向き合う人の働き方にフィーチャーしていきます。
今回は、株式会社pay forward株式会社アストニック代表の三宅亮輔さんにお話を伺いました。

サッカーひとすじから「社長」へ 三宅亮輔さんのプロフィール

仕事中の三宅亮輔さん

ー本日はよろしくお願いいたします!まず、これまでのご経歴を教えて下さい

はい、現在は株式会社pay forwardと株式会社アストニックの代表をしています。
幼い頃からずっとプロのサッカー選手になりたかったんです。大学まで頑張って続けたのですが、それでも、結局なれなくて。
大学まで続けたからこそ友達の中には夢を叶えてサッカー選手になった人もいて、劣等感を抱いていました。この悔しい気持ちを消化させるには「社長」になろうと思い立ち、それがキャリアの始まりです。

社長になるためには営業力が必要だと思い、まずベンチャーの不動産仲介会社で営業マンとして働き始めました。そのときのお客様に声をかけていただき、広告代理店に転職しました。入りたては社長・副社長・僕のみという3人の小さな会社だったのですが、独立する直前には80人規模の上場企業へ成長しました。
すでにあるものを売る不動産の営業とは違い、0から企画を考えて問題を解決する広告の仕事はとても楽しくてやりがいもあり、当初の「社長」という夢は忘れかけるほどでした。
しかし、会社が急拡大するに従って自分でも起業したいという思いが更に強くなり、28歳のときに「株式会社pay forward」を立ち上げました。今は5期目を迎えています。

ー今の会社の事業内容を教えて下さい

サッカー場

pay forwardは広告代理店です。メーカーやサービス会社の課題を解決するために企画を提案したり、実施まで伴走したりします。CMやイベントやSNSの運用など、何でもやりますよ。
コロナ禍になってからはセールス事業も開始しました。ウォーターサーバーなどのメーカー会社と契約して、クライアントである店舗様にとってメリットのある商材をご紹介する、営業代行の仕事です。

株式会社アストニックは、スポーツを軸としたプロモーションやスポーツ選手のマネジメント会社です。サッカー関連の仕事も多く、先日はスペインまで行ってきました。
どちらもメンバーのほとんどが「元サッカー経験者」であることが大きな特徴ですね。

サッカーもビジネスも集団競技!サッカー経験者に絞って募る理由

仕事中の三宅亮輔さん

ー三宅さん自身も元競技者ですが、サッカー経験者に絞っている理由は何なのでしょうか?

サッカーは集団競技です。自分ひとりが活躍するのではなく、チームのために犠牲になる場面もありますし、そのときの役割やポジションを判断しなければうまくなりません。そういうところはビジネスと通じるところがあるのではないかと思います。

更に強豪校の出身者や大学までスポーツを続ける志のある人物は、すでに競争の中にいたこともあり、大きな組織の中で、辛くても自分自身を奮い立たせて頑張れる人が多いと思っています。監督の言われたことを遂行したり、どのような環境でも集中できたりする。
チームメイトはライバルであり友達でもありますが、色んな人が集まっているので、空気を読む力や気を使う力、その中でも自己主張するバランス力も必要です。そういう面でもビジネスとの親和性を感じているので、今はサッカー経験者やサッカーが好きなサポーターに集まってもらっています。

ー大学までサッカーを続けていたり、元々強豪校に居たりするとその後のキャリアに悩む方も多そうです

どれだけ努力を重ねても、やはりプロになれるのは一握りなので、大学までサッカーを続けること自体親から反対されるという話もよく聞きますね。
そんな人たちの道標になりたいという思いもあり、あえてサッカー経験者に絞っているというのもあります。
サッカーひとすじだった僕たちがビジネスでも活躍することで、みんなにチャンスがあるということを若い人たちに示せるんじゃないかと思っているんです。pay forwardやアストニックのサッカー経験者が仕事を頑張って有名になれば、サッカーをやってきたことが無駄じゃないと示せる。そういう存在の会社になりたいと思っています。

ーサッカーだけではなく、音楽や芸術などさまざまなことを頑張っている人たちの希望になりますね。やはりみなさん経験者となると、休日に一緒にサッカーすることもあるんですか?

三宅亮輔さんと知人

もちろん、メンバーとは月イチでやりたいねと話しているので、頻繁にしていますよ。プレイの中でわかるその人の性格などもあるので、面白いですね。
あとは自分が所属していたチームの話題や、今の海外サッカーの話題で盛り上がることもあります。社内でサッカーという共通言語があるので、コミュニケーションもとりやすく、仲良くなるのが早いかもしれません。
実際に仕事でも選手やチーム関係者と関わることが多いので、休日に試合を見るのも仕事のひとつになっています。

「pay forward=恩送り」三宅さんがビジネスで成し遂げたいこと

仕事中の三宅亮輔さん

ー三宅さんにとって「働く」とは何でしょうか。

難しい質問ですね(笑)
「働く」そのものよりも、「働く」を通して色んなことを下の世代に伝えていきたいと思っています。
「働く」は社会人としてずっとやるものだし、楽しい。一生懸命「働く」と人として成長でき魅力的な人になれますし、これまで会ったことのない人と出会えるし、特別な経験ができる。これ以上のことはないんですよね。

選手になるためにサッカーをずっとやっていると、そもそも働き方がわからないという子もいます。夢が叶わなかった、その先で何をすればいいかわからず、就職先もどう選択すればいいかわからないとか。
だからこそ先程もお話しましたが、「働く」を通して僕らが社会に出て活躍・還元することで、若い世代、特にサッカー経験者でプロになれなかった人たちに「サッカーのプロになれなくても、ビジネスのプロになろうよ、最高に楽しいよ」ってメッセージを伝えたいという思いが強いですね。

ー働くことを通して、若い世代へメッセージを発信していきたいんですね

会社名でもあるpay forwardには「恩送り」という意味があるんです。サッカーの会社=フォワードという感じでこの名前をつけたのかと思われることもあるのですが、人から教えてもらったこの言葉が素敵だと思って社名にしました。
なので、この会社では「頂いた恩を返すのはもちろん、下の世代へ伝えて送っていく」ということを意識しています。

前職で若い頃から結果を出して良いポジションを頂いていたので、起業当初は天狗になっていました。自分のために「どう儲けようか」みたいな目線で働いていたのですが、やはりそれだとダメで、「仕事をもらっていたのは俺じゃなくて会社だったんだ」ということに気付いたんです。実は自分が周りに助けられていたということもわかって、人とのつながりがとても大切なものだと痛感しました。サッカーはチーム競技ですが、そういう意味でもあの頃の僕はいい選手じゃなかった。

「クライアントのために、人のために」という視点をもって仕事すれば、次の仕事や新たな出会いにつながっていくということも知りました。
今は会社のメンバーが褒められるときのほうが、自分の何百倍も嬉しくて(笑)自分は監督のようなイメージです。スポーツ経験者の多い勢いがあるベンチャーなので、クライアントから会社そのものを応援してもらえるのも嬉しいですね。

三宅さんの思いと、会社の雰囲気がわかる素敵なお名前だと思います。最後に、三宅さんの将来の夢を教えて下さい

アストニックとしての目標と、pay forwardとしての夢があります。
アストニックはプロモーションのお手伝いをする会社としてのノウハウを、主にサッカー界に還元したいという思いがあり、スペインサッカーを日本の子どもたちに伝えるなどの活動をしています。
この小さな活動が成熟し、2042年W杯までに日本の優勝を見るのが夢です。

pay forwardは将来的にサッカー・スポーツ経験者がメインの営業会社にしたいと思っています。ここは長く在籍する会社ではなく、むしろ3、4年で自分の夢を叶えるために積極的に転職してほしいと思っているんです。「ここでビジネスのプロになりましょう」というのを社員に伝えているので、この会社が夢を叶える手段になればいいなと思っています。アスリートや体育会系の人がビジネスでどんどん活躍できるような未来になってほしいですね。

ービジネスでも活躍できると知っていれば、積極的に夢を追いかけられそうです。ありがとうございました!

筆者後記

自分の好きなことややりたいことを「このまま続けても何もならない」とやめてしまった経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。だからこそ、三宅さんやpay forwardの発信する「スポーツでプロになれなくても、ここでビジネスのプロになれる」というメッセージが強く印象に残りました。
目指していた選手になれなかったという経験をしながらも、新たな夢を見つけ、開拓していく三宅さん。自分の好きなことを諦めず、ビジネスとの親和性を探していくというpay forwardはアスリートの新たな進路のひとつとなりそうです。日本代表のワールドカップ優勝と共に、たくさんの新しい働き方が当たり前になる未来を私も楽しみにしています!

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