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2021.05.20

日本人はタイ、カンボジア、ミャンマーで働ける?インドシナで働く人々の実情

タイやカンボジア、ミャンマーといったインドシナは、日本からの観光地としても人気の東南アジアの国々です。フレンドリーな国民性や平均年齢の若さによってエネルギッシュなインドシナ諸国では、日本とは全く異なる環境の中で働くことができますよ。

海外で働くというと憧れのイメージがありますが、現地の文化や国民性、実際に日本人が現地で働く方法や暮らしぶりなどが気になりますよね。そこで今回は、実際にインドシナで働く人の実情などをご紹介します。

海外転職を目指している方や海外で働いてみたいという方は、ぜひ参考にしてください。

海外就職は簡単?インドシナで働く日本人とは

グローバリゼーションが進んでいる現代とはいえ、海外就職というとなかなかハードルが高いイメージがありますよね。

それではまず、いったいどれくらいの日本人がインドシナで働いているのか、またどのような職業に従事しているのかという点からみていきましょう。

加えて、インドシナで働くためにはいったいどのような方法やルートがあるのかやどんな人が向いているのか、インドシナで働くメリット・デメリットなどについてご紹介します。

インドシナではたくさんの日本人が働いている

海外で働く日本人は139万1,370人(2018年)、うちタイやカンボジア、ミャンマーで働く日本人は約8万人と言われています。

タイやカンボジア、ミャンマーといった東南アジアの国々は日本からの観光地としても人気ですが、実は多くの日本人がインドシナ地域で働いています。

近年急成長を遂げているインドシナの各国おいて、多くの日本人が新たなチャンスを見つけ、ビジネスの新規参入などの挑戦を行っています。

インドシナで働くためには

インドシナで働くためには、いったいどのような方法やルートがあるのでしょうか。一般的には、日本企業の海外駐在員や現地での就職、起業などといった方法があります。

企業の海外駐在員になる場合、必ずしも大企業に就職して海外勤務を目指すという道だけではありません。かえって大企業の場合は、念願の海外担当に選ばれるためには狭き門となってしまうケースがあります。そのためおすすめとしては小中企業でBtoBビジネスを行っている、海外進出に積極的な会社を狙って入るという方法があります。

現地就職については、自ら積極的に仕事や会社を見つけて行動する必要があります。例えば現地の日系人材会社や海外進出している現地法人などに直接コンタクトをとったり、知人のツテなどでコネクションにより雇ってもらったりという方法があります。

起業に関しては、日本よりも平均年齢が若く経済の急成長が期待されるインドシナ地域において、新たなビジネスチャンスを発見し、現地でビジネスを立ち上げる日本人が増えています。その背景としては、インターネットなどのデジタルテクノロジーの発展が大きいと言われています。

インドシナで働くために、英語力はどのくらい必要?

海外で働くというと、気になるのが英語力ですよね。職種や環境にもよりますが、現地での交渉にはやはりある程度の英語力が必要な場合があります。加えて、海外進出する日本企業の駐在員として選ばれるためには、駐在前に社内の英語試験をクリアしなければならないという企業も多いです。

しかし、海外で働くといっても何より大切なのは英語力よりもコミュニケーション力です。多少の文法間違えや難しい単語がわからないという場合でも、伝えたいことさえしっかりと自分の中にあれば、意外と現地の人には伝わります。

英語力はあるに越したことはありませんが、まずは英語力よりも基本的なビジネス力や自分の武器、コミュニケーション力などを磨き鍛えることが大切です。そもそもタイ、ミャンマー、カンボジアなどの国々では英語は公用語ではないため、観光地や首都以外には英語が話せない人もたくさんいます。日本人と現地の人で、お互いに片言の英語でビジネスを行っている人も多くいます。

どんな人がインドシナで働くのに向いている?

海外就職に向いている人とはどんな人でしょうか。

・体力がある人
・多様な価値観を受け入れる柔軟性がある人
・すぐにへこたれない人
・行動力がある人

基本的には以上のような人が、海外就職には向いています。日本との気候の違いや食べ物の違い、文化の違いなどがあっても、体力的にも精神的にもタフで乗り越えられることが重要です。

しかし、最初は「海外で働くなんて自分には無理」と思っても、現地に飛び込んでしまえば意外と適応力が身についてなんとかなるケースもあります。まずはやると決めたらすぐに行動する、行動力を大切にしましょう。

インドシナで働くメリットとデメリット

次にインドシナで働くメリット・デメリットについて見ていきましょう。

メリット

・物価が安い
・フレンドリーで温かい国民性
・人々が日本のようにせかせかしていない
・経済が急成長していてエネルギッシュ
・若者が多い

デメリット

・給料が安い場合がある
・文化や言葉、気候や食べ物などの違いがある
・一部まだ不衛生な場所などがある
・治安が不安な地域がある

経済成長の著しいインドシナ地域では、日本と違って国民の平均年齢が若く全体的にエネルギッシュでパワーに満ち溢れた雰囲気があります。加えてフレンドリーで温かい人が多く、昼間から男性が外で昼寝をしている光景がみられるなど、のんびりとした国民性が特徴です。生活する際には物価も安く、食料や日用品、家賃にもそこまでお金がかかりません。

一方でデメリットとしては、現地で採用された場合などには給料が日本と比べて安い場合があることや、不慣れな食べ物や気候によって体調を崩す可能性があるという点があります。
さらに、インドシナの一部地域ではいまだに民族問題や貧困、政治の混乱など危険な場所も残っています。自分の身を守るためにも、現地の治安情報などは都度必ず確認しましょう。

インドシナ各国の実情

タイで働く人の実情

タイは「微笑みの国」とも呼ばれるように、人々が親切で温かく、どこかのんびりとした国民性があります。

ハーブやナンプラー、少しスパイシーな味付けが特徴のタイ料理は世界的にも大人気のグルメです。このような国民性や文化から、タイは世界中の多くの観光客から愛されています。

今や首都バンコクは高層ビルが立ち並ぶ大都会となり、多くの日本企業が進出し現地では大勢の日本人駐在員が暮らしています。親日国で一定の求人があり、物価が安く比較的に治安の良いタイは現地での就職チャンスも多いです。技術的な経験や資格がある方は製造業の技術者やエンジニアといった専門職、未経験でもコールセンターやオペレーター業務などの求人があります。さらに街の中には日本人街もあり、スーパーでは日本の食材を購入できるため生活しやすく、和食居酒屋なども多く存在しています。

筆者は個人的にタイ人と一緒に仕事をしたことがありますが、とても優しくフレンドリーな人が多い印象でした。

どちらかというとハイコンテクスト文化で、一つひとつ言葉ではっきりと説明を求めるローコンテクスト文化(欧米やヨーロッパに多い)に比べて、比較的に日本人と同じように「察する」というコミュニケーションができる国民性です。

カンボジアで働く人の実情

世界遺産アンコールワットなど観光地としても有名なカンボジアは、近年驚異的な経済成長を遂げている国の一つです。新型コロナウイルスの影響やEUからの輸出優遇措置の一部停止などにより、現在は経済がマイナス成長となっています。しかしIMFの予想によるとカンボジアは今後、感染拡大の抑制に成功した場合には再びプラス成長に転じると期待されています。

多くの国や企業が期待を向けるカンボジアは、内戦という悲しい歴史の背景もあり国民の平均年齢が23.9歳と驚異的な若さとなっています。そのため、街自体には非常にエネルギッシュで明るい雰囲気があります。

貧困や衛生環境、治安など問題はまだまだ多くありますが、実は日本からの観光客や移住者もかなり多くいます。物価も安く、明るく開放的でどこか適当な国民性のカンボジアはNPOインターンやボランティア活動のために訪れる人が多く、現地での就職や起業なども人気です。

一方で現地で起業しカンボジア人を雇っている人の話を実際に聞くと、多くの日本人経営者がカンボジア人の従業員にかなり苦労している印象があります。勤勉さや時間の正確さを求めると、どうしても難しいようです。素直で娯楽を大切にするカンボジア人はとても素晴らしいですが、カンボジアで日本人が働くためには異文化を楽しいと思えることや、精神的にもタフなことが重要です。

ミャンマーで働く人の実情

敬虔な仏教徒の地とされるミャンマーの国民性としては、他の東南アジア諸国と比べても穏やかで控えめ、真面目な人が多い印象です。そのため、日本人のビジネス相手としても比較的に取引がしやすく、実際に多くの日本企業がミャンマーに進出しています。

さらにミャンマーでは2011年に自動車輸入の自由化が行われ、日本から中古車が大量に輸入されました。そのため街を走る車はトヨタやホンダといった日本車が非常に多く、日本に対して好感を持っている人も多くいます。

筆者がミャンマーを訪れた際には、日本のアニメやドラマに興味を持ち、一生懸命に日本語を勉強し「いつか日本に訪れたい」と話す首都ヤンゴンの大学生に出会いました。ちなみに、ミャンマーの食事は日本人の口に合う料理や味付けが多く、地域によってさまざまに異なるためバラエティにも富んでいて美味しいことが特徴です。

現地での日本人の働き口としては主に日系の不動産会社や人材紹介会社、ミャンマーへ進出したい日本企業へのサポートを行う会社などがあります。最近、ミャンマーでは少数民族の問題や軍事政権によるクーデターなど政治不安が再び活発になっています。政治情勢が一日も早く落ち着き、再び平和で穏やかなミャンマーの街に戻ることを願っています。

インドシナ地域は温かくフレンドリーな国民性や美味しい食べ物、エネルギッシュな雰囲気、物価の安さが特徴です。日本からの距離もそれほど遠くなく、いつか海外で働いてみたいという方にもおすすめの地域です。治安情勢などに関しては都度チェックしながら、ぜひインドシナ地域の海外就職や転職に挑戦してみてはいかがでしょうか。